回転
今回のブログを担当させていただく、荒井萌(あらいめぐみ)です。
今回は、バレエの回転(ターン)についてお話ししたいと思います。
よく、シングルは簡単に回れるのにダブル、トリプルになると回れないからどうすれば良いの?と聞かれることがあります。
まず、バレエの回転には、
その場で移動しない回転と回転しながら移動する回転と大きく分けて2つあります。
その場で移動しない回転には、ピルエットやグランピルエット、フェッテやフェアッテなど
回転しながら移動する回転は、シェネターンやピケターンなど
片足が軸足になるものもあれば、両足が軸足になるものなど、回転の種類はたくさんあります。
この中で多くの生徒さんが回転数を増やしたいと思うのがピルエット。
ピルエットは、片足が軸足になる移動しないその場での回転のひとつになります。
ピルエットの回転数を増やすのにポイントになるのは、
上半身!
ピルエットで回転の数を増やそうとすると、多くの生徒さんは力でつまり、勢いでガガガーっと回ろうとする傾向があります。
勢いさえ付けることが出来れば回転数は増やせる。
勢いが足りないから上手く回れない。
という声をよく聞きます。
しかし、ピルエットを回るのに大切なのは勢いではなく、
上半身です!
ピルエットの時、上半身が回転し、脚は立っているだけ。
当たり前ですが、立っている時間内に回りきることができなければ、回転数は上がりません。
なので、確かにある程度の勢いは必要です。
しかし、勢いだけで回ろうとすると力だけで回っているので不必要な力が身体にかかります。
もちろん、そもそもバランスを取ることが出来ないと回転できないので、バランスのポイントなどはまた今度書きますね。
脚は、力強く一気に立つだけ。上半身を回転させ、その回転に脚が付いていくようなイメージを持ってもらうと良いと思います。
上半身が回転を始めるのは、プレパレーションのプリエに入った瞬間から始まります。
立ってから上半身が回転を始めると遅すぎるからです。
プリエに入った瞬間から上半身が回転し、それに脚が付いていくといった感じになります。
このプリエの時に上半身が回転を始めていると力や勢いは少しでも簡単に回転の回数を増やすことができます。
そして、上半身で回るとき、ポイントになるのはここ。
回転方向と反対側の肩と脇を回転方向に積極的に送ること!
イメージとして回転の先行になるのは、回転方向の肩と腕が先行するとイメージしがちですが、
回転を増やすためには回転方向と反対側の肩と脇が先行することが大切になります。
回転方向と反対側の肩と脇でどんどん送って回るイメージですね!
そして、この時大事になるのは腕!
腕が上半身から離れてしまったり、腕が上がりすぎていたり逆に下がりすぎてしまったりすると安定せず、回転がバラバラになってしまいます。
なので、腕はしっかり身体(体幹)を支えるイメージで、
上半身から離さないように気を付けましょう。
最後はスポット。
回転をする上でスポットを付けることは、バレエの回転では必須です。
初めて回転の練習をする際、バランスと一緒に行うのがこのスポットの付け方。
スポットをつけるときポイントにしてほしいのが、スポットを戻す方に意識を持っていくこと。
スポットをあまり長く残してしまうと、次の回転に繋がらなくなり、逆に回転を妨げてしまいます。
スポットは残すのではなく、戻すことに意識を置きましょう。
回転の回数を増やすポイントは、
勢いではなく、上半身で回る
上半身は回転方向と反対側の肩と脇で回転する
腕は上半身から離さない
スポットは戻すことに意識を置く
そして、この4つを行う上で大切になるのが上半身が正しい位置で正しい使い方をしているか?です。
そもそも上半身のアライメント、きちんと真っ直ぐに立てているか?頚が曲がったり、猫背になっていたりしないか?など
が大切になってきます。
正しい使い方でポイントを押さえることが出来れば、回転数も増やすことができます!
そして、正しく使えていれば回転数を増やしても綺麗に芯の通った回転になるのでブレることがなくなります!
正しく使えているかチェックしてみてください。